今年の紅葉は、降雨とのタイミングで見事に色づいた場所とそうではなかった場所に分かれたようです。
いつも撮影に行く春日大社の社寺林や春日原始林では、うまくタイミングが合いませんでした。雨に濡れる紅葉も風情のあるもので、YouTubeにアップしました。
Fall colors in Kasuga Grand Shrine; Sony
A6300 4K 24P 紅葉 春日大社
S-Log3で撮影して、DaVinci
Resolve 12.5でカラーコレクションとグレーディングを行ったものです。紅葉の濡れ感を維持しながら背景との分離をできるだけ意図してカラーコレクションを行っています。
雨に打たれた紅葉の静謐な感じが少し出ているように思います。
早朝の撮影中に、1頭の若い牡鹿と遭遇しました。いつもであれば、間合いを取り合って離れていくものなのですが、一旦離れたと思っていたら、今度は牡鹿のほうから近くに寄ってきてくれました。
澄んだ眼がきれいです。また、体毛の質感もよく出ています。さすがに4Kビデオです。また、2.4倍オーバーサンプリングの効果もよく出ていると思いますが、ここまでくると、額の細い毛の密集部分に少しモアレによる偽色が出ているようにも感じます。
一方、5年前の春の夕方にHDで撮影した鹿と桜もYoyTubeにアップしていました。
Sakura Kofukuji
これも夕方のかなり暗くなった時の撮影ですが、毛の質感描写にかなりの違いがあります。
ところで、2016年度後期の朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」では、ラージフォーマットの4Kカメラを要所要所で使い、浅い被写界深度を登場人物の心理描写に活用しています。とても参考になる使い方ですが、フォーカス送りの正確さにやや甘さがあったり、送りのタイミングが、視聴者が望ましいと考えているタイミングと違っていたりすると、視聴者には不満がたまるという問題もあるように思います。また、ボケの描写そのもの(つまり撮影レンズ)も、まだまだ検討の余地があるように感じます。
私が気に入って使っているAマウントのSTF
135 mmレンズで、背景と前景の間でフォーカス送りを試みたのが以下のビデオの切り出しです。
まだまだ工夫が必要です。