2018年7月29日日曜日

台風前の夕焼けと虹

台風12号が通常とは異なる進路で西日本を東海地方から九州北部に向けて西進しています。

そのような一昨日と昨日に、台風前の鮮やかな夕焼けが観察されました。

台風の前の夕焼けは、とても赤みが強く、大気そのものが染まっているような印象を受けます。水蒸気量が多いため長い波長が強調されることによるものらしいのですが、もう一つの特徴として、東の空まで全空が夕焼け色に染まるという特徴があります。普通の夕焼けは、西の空にしか現れません。

そんな、東の空の夕焼けを眺めていましたら、夕焼けの中に虹が立っていました。

台風12号 接近の日の東の空 夕焼けと虹

なんとも不思議な組み合わせで、ほんの十数分の出来事であったようです。

2018年7月25日水曜日

Nikon FFミラーレスカメラ 開発発表

Nikonが、ほぼ噂されていた時点でFFミラーレスカメラの開発を発表しました。

日本語による発表と共に、グローバルサイトにも英文による発表がありました。
この英文のプレスリリースを見ることで、日本語でのプレスリリースでは不明であったことがいくつか明らかになりました。

1. 開発発表しているカメラは1機種である。
噂では、高画素数と24百万画素程度の2機種を同時に発表となっていましたが、プレスリリースで公表されているのは1機種(a full-frame, Nikon FX-format, mirrorless camera)です。ですから当初発表されるのは、2機種ではなく1機種であることがほぼ確実でしょう。

2. 開発しているマウントアダプターも1種類である
こちらも1種類のマウントアダプター(a new mount adapter)を開発中であると書かれています。古いタイプのFマウントレンズでは、フォーカス駆動や絞り制御を行うためのモーターや機械駆動が必要になりますが、完全電子制御の最近のNIKKORレンズではそのようなものが不要です。ですから、歴代全てのNIKKORレンズに対応するマウントアダプターでは、電子制御と機械制御の両方をカバーしなければならないことになります。しかし、これでは、最近の完全電子制御のレンズを用いる際には、不必要な出っ張りがじゃまになりますし、アダプターの重量増加も気がかりです。
したがって、1種類のマウントアダプターというのであれば、完全電子制御の最新のレンズのみに対応し、カップリングを介してAF駆動するレンズについてはAFはできないものと思います。SonyがLA-EA3およびLA-EA4と2種類のマウントアダプターを用意しているように、いずれは、カップリング駆動AFが可能になるマウントアダプターも発表されるものと思います。
いずれにせよ、FFミラーレスカメラの公式の開発発表の際に、マウントアダプターについて特に言及したことは、発売当初のレンズラインナップの不足を、既存のFマウントレンズで補う戦略が見え隠れします。前にも書きましたが、最近発表されたEタイプレンズでは、ミラーレスとDSLRそれぞれにレンズの挙動を最適化できる仕組みがすでに備わっているものと想像します。



2018年7月9日月曜日

CanonとNikonのフルサイズミラーレスについて


CanonNikonのフルサイズミラーレスの噂がだいぶ具体的になってきました。具体的になったからと言って、それが正しい情報であるとは言えません。完全な憶測から、テスト機材に触れた特定のユーザーからの情報リーク、メーカー周囲からの意図的なリークに至るまで、様々なリアル情報やフェイク情報が混合し、それに紹介する人(組織)の願望が加わっているのでしょう。


Canon
Nikon
高画素機
30.4MP
45または48MP
24MPクラス
24MP
2425MP
超高感度機


IBIS
?
5IBIS
連射速度
?
9fps(どっちの機種のことか不明)
マウント
EF-Mなのか、新規規格なのか?
Z-Mount (55mm)?
既存マウントとのアダプター
EFマウントの
“sexy” solution

発表時期
2018年末までに?
20187月(23日前後か?)あるいはPhotokina

画素数
いずれも、高画素機と24MPクラスの2機種を出すと噂されています。このうちCanon30.4MP24MPの組み合わせは、両者の画素数の違いが少ないので、30.4MP機のほうは、これが本当なら、画素数以外に大きな特徴があるのではないかと想像します。30.4MPという情報に間違いがある可能性もあります。

Nikon45または48MP機は、D85045MPであることを考えれば、自然な流れと思います。フランジバックが短いことによる、センサーへの入射光の斜め入射の問題がありますが、予想されているマウント口径が大きいことから、柔軟なレンズ設計が可能なのでしょう。その代償としてレンズのサイズが大きくなる傾向が生じるかもしれません。

マウントアダプター
両社は、3本程度の専用レンズをボディーと一緒に発表するものと予想されています。順当なプランでしょう。しかし、FFミラーレスではSonyが多くのレンズを発表し、完璧とは言えませんが、プロフェッショナル用途のレンズも相当に充実しています。そのためCanonNikonは、それぞれの自社の一眼カメラ用のEFマウントレンズ、Nikkor Fマウントレンズとの高性能のマウントアダプターを提供することでレンズ不足に当面対処しようとするはずです。最近発表された両社の一眼レフ用レンズには、すでにマウントアダプターを介したミラーレスボディーでの使用にも最適化された設定がなされているのでしょう。
CanonEFマウントレンズは、完全電子制御ですのでマウントアダプターの設計には大きな問題は生じないと思います。
一方、Nikkor Fマウントレンズは、絞りとフォーカス駆動に機械的カップリングを使った旧式のものと、それらが電子化されたAF-S/AF-PEタイプレンズまで様々なバージョンのものがあり、それらにどう対応するか、大変なことになると予想されます。まずは、完全電子制御のEタイプレンズとのアダプターを発売し、それより以前のタイプのレンズとのアダプターは、別に販売していくか、完全に切り捨てるかいずれかでしょう。

発表時期
以前にも書きましたが、発表の判断はとてもむずかしいと思います。
CanonNikonの発表のタイミングも、とても大きいと思います。
ただ、両社とも、当初の訴求対象はそれぞれの一眼レフカメラの所有者と、Sonyに切り替えたかつての自社一眼レフの所有者でしょう。

重要な節目として、2020年東京オリンピックがあり、その際のプロフェッショナルFFミラーレスカメラの立ち位置をどう捉えているか(他社の戦略の想定も含めて)の戦略判断が重要になります。来年のラグビーワールドカップも気になるでしょう。
日本では一眼レフよりもミラーレスが優勢になってきましたが、欧州ではまだ一眼レフのほうが優勢のようで、今後どのように変遷していくかの予測は困難です。
一方で、フラグシップ機や高性能機種の発表のサイクルが少し長くなっています。Nikonの従来の戦略に従えば、2016年オリンピックに向けて発表されたD5は、今年マイナーチェンジを受けD5sになるはずですが、その様子はありません。Sonyの新機種発売のペースも少し落ち着いてきています。ファームウェアのバージョンアップで相当部分の改善が可能だからという点や、センサーに次の革命的な前進が見られるまでしばらく時間がかかることが、新機種発売サイクルが遅くなっている要因でしょう。ミラーレスカメラでは電子技術の比重が多いとは言っても、ボタン類の配置など、機械的要素が重要なものがまだ多数残っており、それらはファームウェア・バージョンアップでは対処できませんので当初の慎重なデザインがユーザーの受け入れに大きく影響します。そのようなものの改良は、機種更新でしか実現できません。

シネレンズ
これからのFFミラーレスでは、ビデオ撮影がますます重要になってきます。IBISやフォーカシング、絞りの挙動をスティル用とビデオ用で切り替えるなどの細かな経験と技術を持っている必要があります。
単焦点レンズでは、それらに対する対応は比較的容易でしょう。しかし、本格的なシネ用ズームレンズとなると、スティル用ズームレンズにはあまり問題ではなかった点が問題となってきます:
1.           ズーミングの際に光軸シフトがないこと
2.           ズーミングの際にフォーカスシフトがないこと
3.           ズーミングの際にフォーカスブリージングが少ないこと

Sonyは、これらの条件を満たしたズームレンズを2機種発売しています。Canonもビデオ用レンズでこれらの点に対処できる実績があります。一方、Nikonには、そのようなレンズを設計した経験があまりないように思います。C-マウントのCine-Nikkorズームレンズを2本発売した実績や、8mmムービー用のズームレンズの実績がありますが、いずれもかなり前のことです。

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