Nikonが、ほぼ噂されていた時点でFFミラーレスカメラの開発を発表しました。
日本語による発表と共に、グローバルサイトにも英文による発表がありました。
この英文のプレスリリースを見ることで、日本語でのプレスリリースでは不明であったことがいくつか明らかになりました。
1. 開発発表しているカメラは1機種である。
噂では、高画素数と24百万画素程度の2機種を同時に発表となっていましたが、プレスリリースで公表されているのは1機種(a full-frame, Nikon FX-format, mirrorless camera)です。ですから当初発表されるのは、2機種ではなく1機種であることがほぼ確実でしょう。
2. 開発しているマウントアダプターも1種類である
こちらも1種類のマウントアダプター(a new mount adapter)を開発中であると書かれています。古いタイプのFマウントレンズでは、フォーカス駆動や絞り制御を行うためのモーターや機械駆動が必要になりますが、完全電子制御の最近のNIKKORレンズではそのようなものが不要です。ですから、歴代全てのNIKKORレンズに対応するマウントアダプターでは、電子制御と機械制御の両方をカバーしなければならないことになります。しかし、これでは、最近の完全電子制御のレンズを用いる際には、不必要な出っ張りがじゃまになりますし、アダプターの重量増加も気がかりです。
したがって、1種類のマウントアダプターというのであれば、完全電子制御の最新のレンズのみに対応し、カップリングを介してAF駆動するレンズについてはAFはできないものと思います。SonyがLA-EA3およびLA-EA4と2種類のマウントアダプターを用意しているように、いずれは、カップリング駆動AFが可能になるマウントアダプターも発表されるものと思います。
いずれにせよ、FFミラーレスカメラの公式の開発発表の際に、マウントアダプターについて特に言及したことは、発売当初のレンズラインナップの不足を、既存のFマウントレンズで補う戦略が見え隠れします。前にも書きましたが、最近発表されたEタイプレンズでは、ミラーレスとDSLRそれぞれにレンズの挙動を最適化できる仕組みがすでに備わっているものと想像します。
2018年7月25日水曜日
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