2016年11月2日水曜日

京博、奈良博 2つの特別展

文化の日を挟む今日このごろ。
京都国立博物館では特別展覧会「没後150年 坂本龍馬」
奈良国立博物館では第68回正倉院展
2つの特別展が開催中です。

坂本龍馬特別展では3階の名品ギャラリーで
特別展示「絵付けの美 長崎・亀山焼」と「日本出土の考古遺物」も合わせて行われています。
長崎・亀山焼は、坂本龍馬が長崎で活躍したことと関連付けて展示されているとのことです。染め付けの大作が多数展示されており、そのおおらかな模様やフォルムは、何かほっとするような印象を持ちました。亀山焼は輸出もされたとのことで、染付唐草文壺(佐賀県立九州陶磁文化館 蔵)は、コバルト・ブルーの発色や模様の精緻さの点で国内向けの製品とは違っていました。

坂本龍馬特別展では、手紙が多く展示されており、坂本龍馬の人柄を直接感じられるかのようです。龍馬に関連する展示以外にも、錦絵などの、当時の文化を知ることのできる展示物が多く出品されています。その中に、英国のパークス公使襲撃事件(18633月)の際に、襲撃犯の1人林田貞堅(朱雀操)と護衛役の薩摩藩士中井弘(中井弘佩)がその時に使用した刀そのものが展示されていました。随所に刃こぼれがあり、印象的でした。中井弘はその功績で、英国から儀礼用サーベルを贈呈されていますが、その実物も展示されていました。
薩摩藩を脱藩して渡英し、後に中央政界に進出し、鹿鳴館の名付け親となったり、京都府知事に就任したりと、中井弘は様々な(豪快な)逸話を抱えておられるようです。


正倉院展は、平日の午前中でもかなり混み合っています。今回の目玉出品は漆胡瓶(しっこへい)のようです。ペルシャとの国際交流を示す銘品です。

私が特に興味を惹いたのは笙(しょう)と竽(う;笙の大型のもの)の2つのリード楽器です。この2つの楽器は保存状態がとてもよく、今にも音が鳴り出しそうな佇まいでした。
他にも磁皿(じざら;二彩の大皿)にも現代に響き合う美を感じました。

京博の坂本龍馬特別展は今月27日までですが、正倉院展は7日(月)までです。正倉院展では屋外テントで、食べ物やお土産など、楽しめるものが充実しているようです。


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