昨日はある大学音楽学部の専攻科の修了演奏会でした。
中に、全国学生音楽コンクール高校生の部第一位の受賞歴のある学生さんが堂々たるヴィルトゥオーゾぶりを披露されました。会場から惜しみない拍手が送られていました。
他の出演者も、全員が1年間の確実な成果をそれぞれの演奏で示すことができたように思います。
作曲専攻の作品発表も2人あり、それぞれが抽象的テーマと身近なテーマの2つの作品を発表しておられたのは興味深く感じられました。
出演者にとってとても残念だったのは、しのつく雨で楽器も会場も明るい響きが少し失われたことです。
クラリネットの発表では、ブラームスのクラリネット・ソナタ第1番と第2番の両方が演奏されました。
作曲はいずれも晩年で同時の発表ですが、
交響曲やピアノ協奏曲の第一番と第二番と同じように、第一番は楽想がどこか重く、それに対して第二番はのびのびと作られているように感じました。
交響曲やピアノ協奏曲の場合には、気負いの強さが第一番に影響しているように感じますし、実際に作曲過程を調べると、それを思わせるものがあります。
しかし、晩年の作品で、ほぼ同時期の作品なのに、同じような違いがあるのであれば、他の視点も考えないといけません。
いずれにしてもブラームスは奥が深い。
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