Sony Eマウントの100 mm STFレンズ ( SEL100F28GM)の話題がまだ続いているようです。とても素晴らしいレンズだと思います。
ここでは、以前から発売されていた135mm STFレンズ(Aマウント;SAL135F28)とEマウントの90 mm Macro (SEL90M28G)の作例を紹介します。
ラッセルルピナスの作例
1.
Sony α6300;90 mm Macro (SEL90M28G);ISO 125
1/160s f/5.6 +0.3補正、daylight;Capture One 10現像
90 mm Macro (SEL90M28G) |
2.
Sony α6500;135mm STF (SAL135F28);ISO 100
1/400s t/4.5 +0.3補正、daylight;Capture One 10現像
135mm STF (SAL135F28) |
3.
Sony α6500;135mm STF (SAL135F28);ISO 100
1/400s t/4.5 +0.3補正、daylight;Capture One 10現像
135mm STF (SAL135F28) |
いずれも京都府立植物園での撮影です。
OSSのついた90 mm Macroをα6300に装着し、OSS機能のない135mm STF(およびSonnar 55mm F1.8)をIBISのあるα6500に装着して併用撮影しています。Capture Oneによる現像は、最小限の調整にとどめています。
135mm STFレンズのボケは本当にきれいで、フォーカスの合った被写体をきれいに浮き彫りにしてくれます。
90 mm Macroもマクロレンズとしては、きれいなぼけ味を出してくれると思いますが、状況によっては、STFレンズと比較してうるさく感じることがあります。
その印象の違いは、空間周波数の成分の違いにあるように思います。
作例1と2の背景でボケているルピナスの画像を空間微分したものを以下の図で比較しています。
ぼけ部分の空間微分イメージ |
厳密な意味での同一条件での撮影の比較ではありませんので、印象にすぎないのですが、90 mm Macroのほうが、空間周波数の高い成分がより多いことがわかります。
FEレンズの100 mm F2.8 [T5.6]レンズの評価は、フォーカス面での像が極めてシャープであること、そこから、フォーカス外に向かってボケが滑らかに変化していくという点で共通しているように思います。
135 mm STFレンズが、開放F値2.8に対してT値は4.5(つまり、4/3段の減光)なのに対して、FEレンズの100 mmでは開放F値2.8に対してT値は5.6(つまり、2段の減光)となり、両者の明るさの差が2/3段もあるのは、FEレンズの100 mmのほうのレンズ枚数が多いことだけによるものではなく、APDエレメントの周辺減光の度合いがより強いことによるものと思います。
FEレンズ100 mmのほうが、より強いSTF効果を目指しているのでしょう。
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