2017年6月25日日曜日

大阪、中崎町 リベルタスのランチ

フランス料理では大阪でとても有名なレストランのようですが、先日ランチをいただくことができました。

フルコースランチとして一応メニューは出されていますが、その日の食材によって内容は変わるようです。

地下鉄谷町線の中崎町駅、1番出口の交差点で、大阪環状線のガードをすぎるとすぐにあります。

前菜:季節のインスピレーション

野菜のテリーヌ、3種のソース
野菜のテリーヌ(イカも入っていたように記憶しています)
3種類のソース。
写真の左側の赤いソースがガスパチョソース(フルーツトマトの他に2種類の赤い野菜を加えてあるとのこと)
真ん中のクリーム色がリンゴとレモンのソース
上からふりかけてあるグリーンのものがクレソンを凍らせてパウダー状にしたもの。
それぞれが美味しいだけでなく、混ざってもよく調和しました。


季節野菜のスープ

玉ねぎのスープ
淡路島産の玉ねぎの軽いスープ仕立て
ホイップしてあり、ふわふわ感が絶妙

魚料理

イトヨリのベニエ、野菜のエチュベ添え、白子のソース
熊本県産イトヨリのベニエ(洋風の天ぷら)
衣をまとって揚げることで、イトヨリが蒸し煮のようになり、柔らかさと風味が閉じ込められていました。

ベニエの下に、海苔の風味を効かせた野菜のエチュベ(水を加えない野菜の蒸し煮)
その下に、
夏風の白子のソース

白子のソースの魚の香りと、エチュベの野菜の香りが、それぞれを食べると強く感じられるのに、それが合わさってもよく調和しました。


肉料理
四万十鶏のソテー、うずらのソース


四万十鶏のソテー
ソースはうずらのソースにトリュフの香りを移しているとのこと。
ワインビネガーを使っておられると思いますが、その酸味がアクセントになって爽やかさを残します。また、焼きとうもろこしの香ばしさもアクセントになっています。


デザート
桃のコンポーネント、スモモのシャーベット
徳島県産の桃のコンポーネントの間に、スモモのシャーベット。
シャーベットは、溶けるぎりぎりの温度にしてありました。


全体に「料理の科学」をうまく活用するスタイルのように感じました。

特に感じたのは、
複数のソースのアンサンブルと料理の適切な温度管理です。
それぞれのソース単独でも美味しい上に、複数のソースが混ざり合っても美味しいと思いました。

温度管理について特筆すべきは、(無塩)バターの温度管理です。
バターは口に入るとすぐに溶ける温度で出されます。それ以上にあたたまると溶けてしまうので、バターの下のガラスのブロック(魚料理の写真の左上に少し見えている)を予め冷やしておいて、バターの温度を適温に保っているものと思います。

バゲットは、S. Kagawaさんのものを使っていると書いてありました。皮の焼き目が普通のバゲットより少し淡く、風味と甘みが印象的なパンでした。

S. Kagawaさんと言うのは、同じ中崎町内の、都島通りに面したパン屋さんで、とても評判が高いとのことです。そこのバゲットとは皮の焼き色が違いますし、味も微妙に違う(優劣の問題ではありません)ので、特別にオーダーしておられるのでしょう。

私がこれまで食べたバゲットの中では、京都北山のマリーフランス北山店のバゲットに、リベルタスのパンは似ているように感じました。

リベルタスでは、食材のサプライズと、様々なソースのマリアージュ、それぞれに適した絶妙な温度の料理を楽しむことができました。




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