N700Sの360 km走行に関するビデオがJR東海によりマスコミ各社に公開され、鉄道新聞がYouTubeに、沿線から見た走行の様子をアップしておられます。
【比較】N700S新幹線360km/h試運転・N700A通過シーン |鉄道新聞
3回の通過シーンで、N700Aの385 km/h未満の走行とN700Sの360
km/hでの走行が比較できるようになっています。
走行音に違いがあるように感じたので、それぞれの走行音のスペクトラムを分析してみました。
ここに出しているのは、上記JR東海提供のビデオの第1シリーズと第3シリーズです。
録音レベルやマイクの位置に関する情報がありませんので、音量の比較はできませんが、スペクトラムの解析なら、ある程度明確な違いがわかります。
いずれのシーケンスとも、N700Aの走行音には、3 KHzあたりにレベルの強い部分があります。それに対して、N700Sには、そのようなスペクトルの強い部分が特に見当たりません。
N700Aの走行音のこのフォルマントのようなスペクトルの山は、もとのYouTubeを聴いていただければわかるのですが、ピッチのある音として認識できるものです。私は、パンタグラフと架線の摩擦音と思っていましたが、そうではないのかもしれません。
一方N700Sには、そのようなめだったスペクトルの山がありません。そのため、ピッチを持たないホワイト・ノイズのような走行音として感じられます。
ちなみに、両方のスペクトラムで、走行音と走行音の合間に3Khz付近に見えている「のこぎり」状の波形は、田んぼの蛙さんたちです。
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