2015年9月9日水曜日

新しいビデオカメラ(FSシリーズ)

Sony EuropeIBC 2015に関連してビデオカメラのティーザー広告を出しています。それに対する反応は

Sony Tease a New FS Camera to be Announced at IBC 2015 #NoLimits

などで知ることができます。

このティーザーには、左から
αS     NEX-FS700JK    [シルエット]    PXW-FS7
の順に4K録画能力を持つカメラが配置され、画期的なFSカメラが登場することが予告されています。

このシルエットのになっているカメラは、NEX-FS700NXCAM)とPXW-FS7XDCAM)の間に位置するFSシリーズのビデオカメラであることがわかります。

このシルエットが実際の新製品のシルエットなのであれば、いくつかの特徴を読み取ることができます。


  •    液晶モニターとビューファインダーの両方を持っていること。
  •    使われているレンズが、FS7標準のFE PZ 28-135 mmではなく、FS700JK標準のE PZ 18-200mmでもないように見えること。新しいビデオ用Eマウントレンズ?
    【更新】既存の
    SELP18105Gでした。

液晶モニターとビューファインダーの両方を持つスタイルは、ちょっと前までは標準的でしたが、FS700FS7では液晶モニターに大きなファインダーを装着して両方を兼用するスタイルになっていますので、本当に両方を備えるのか興味あるところです。

このことは、シルエットが新製品の形状を反映していないという可能性を示すものであります。そうなるとレンズについての検討は意味のないものとなり、新しいビデオ用のEマウントレンズの登場は期待でません。

逆に本当に新製品にビューファインダーも装備されているのであれば、α7RIIの評判の良いXGA OLED Tru-finderを転用するのかも知れません。

センサーについては、α7Sのフルフレームセンサーを使うのではないかとも想像されていますが、例えフルフレームセンサーを使う場合でも、FSシリーズの基本はSuper 35mmサイズであると思われますので、α7Sのセンサーをそのまま転用することはないと推定します。

α7Sのセンサーは、Super 35mmサイズの4K収録モードがありますが、このクロップモードでは補間して4Kビデオを作り出しており、4Kの解像度があるものではないからです。

Super 35mmサイズのセンサーで、FS700FS7のものと同じか、あるいはそれより発展したセンサーと考えるのが妥当に思います。
【更新】FS5は画素数や基本技術などはFS7とほぼ同じでした。

そしてそこに、どのような新技術をつぎ込むかが興味ある点です。

考えられる要素は

  •    裏面照射型センサー(BSI)
  •    Cu配線
  •    積層型センサー
  •    それに、オーバーサンプリング
です。
裏面照射型センサーとCu配線はほぼ確実に実現すると思います。フルフレームセンサーまでSonyとしてはすでに確立している技術ですから。
問題は、現時点では1インチセンサー止まりの積層型センサーが採用されるかという点です。これは、転送速度を上げることに寄与するため、HDでのハイフレームレート撮影に関係しますし、被写体歪みの低減にもつながります。

最後にオーバーサンプリングについてどうするかです。α7RIIではSuper 35mmクロップの際に1.8倍オーバーサンプリングを行い、画質の向上やモアレの低減などに極めて優れた成果を上げています。ただ、一方で、1フレームの取得に要する時間が長くなり、被写体歪みについては、α7RIISuper 35mmクロップはあまり良い評価を受けていません。

ビデオに特化したFSビデオカメラがどのような答えを出すかとても興味深い点です。

これらの新技術は、α6000の後継機と噂されている新しいAPSCカメラにも共通する点であり、その意味でも興味深いものです。

一方で、現在のFS7Super 35mmセンサーでも4K 60fpsやハイフレームレートHDなど十分な性能を持っているから、センサーに新技術を投入する必要はないのではないかとも考えられます。
しかし、将来の8Kカメラまでを展望するのであれば、これらの新技術をいずれかの時点でビデオセンサーに使わなければならないことは明白です。ですから、その意味でも、11日に発表されるという新しいFSシリーズのビデオカメラは興味が持たれます。


2015年9月2日水曜日

ワンコイン市民コンサート (大阪大学)8月30日

830日(日曜日)に、豊中市の大阪大学会館(旧:イ号館)で興味深い演奏会がありました。
J.S.バッハが晩年、当時のオルガン製作者として有名であったジルバーマンが試作したフォルテピアノを試奏したことはよく知られています。
このコンサートの演奏家は、そこからさらに想像を発展させて、ジルバーマンのフォルテピアノの改良に積極的に関わりあったと考え、バッハの晩年の鍵盤作品、とりわけパルティータは、フォルテピアノでの演奏を前提に作曲されたと主張されています。

そのあたりの資料が乏しく、ジルバーマンのフォルテピアノの完成年とパルティータの完成時期の関係も微妙なもので、なんとも言いがたいのですが、とても興味深い視点だと思います。

このことを実証するため、演奏家は、1728クリスティアン・ツェル製作のチェンバロのレプリカ(1993年)と、1747ゴットフリート・ジルバーマン製作のフォルテピアノのレプリカ(2007年)の両方を使って演奏してくださいました。

ツェルのチェンバロは、通常の2段鍵盤の他に足鍵盤も持ち、足鍵盤のための弦が下に張ってあるという特徴的な構造をしていました。カプラーを介して上鍵盤から下の弦を演奏できるようになっており、実際の演奏は上鍵盤を介して行われたように思います。

一方、ジルバーマンピアノについては、深町さんという製作者が復元され、さらに演奏家が手を加えておられるとのことで、浜松の楽器博物館にあるクリストフォーリの最初のフォルテピアノの復元楽器とは違った音色で、どちらかというと、モーツァルトが使ったヴァルターピアノに近いがそれとも違う音色のように感じました。

演奏家によると、ジルバーマン・ピアノは、「チェンバロ、クラヴィコード、フォルテピアノの3つの特質を備えた楽器」であり、パルティータを演奏するのにふさわしいものとのことです。

このうちクラヴィコードについては、小型で家庭用として適しており、J.S.バッハやC.P.E.バッハが愛用し、さらにはモーツァルトも使っていたが、音量が小さいため、アンサンブル楽器にはあまり向かないように思っていましたので、チェンバロとフォルテピアノと同じレベルで見るという演奏家の視点は新鮮で参考になりました。

ジルバーマンピアノについての印象はクリストフォーリピアノよりも澄み切った音に感じました。しかし、この点については、ハンマーが一直線並んではおらず、演奏家が長さを1音、1音調整し、それぞれの弦の最適な打点を調整しておられるようなので、それぞれの弦が伸びやかに耳障りな高調波を発生せずに振動していることによることの寄与が大きいものと思われます。ジルバーマンの現存するフォルテピアノ自体がそのようなハンマー位置であれば、その当時の音色を再現したものとなるでしょうが、そうでないのであれば、その点については注意して考えなければならないと思います(もちろん、演奏する楽器としての完成度は、ハンマー位置を微調整するほうが高くなることでしょう)。

パルティータがジルバーマンピアノのために作曲されたという演奏家のお考えについては、どういう点でそう言えるのかというのがあまり良くわかりませんでした。おそらく、「特定の旋律や進行がフォルテピアノでないと良くない」というお考えがあるのだと思います。

もう一つ感じましたのは、演奏家の時間感覚というかテンポのゆらぎが独特で、それになれるまで、少し聴きこまないといけないという点でした。パルティータはあまり詳しく聴いたことがありませんのでなんとなく感じていましたが、アンコールの最後の曲、ゴールドベルク変奏曲の第1曲を聴いて、まずこの演奏家のテンポ感覚になれることが必要と明らかに感じました。

晩年の鍵盤作品にフォルテピアノを想定するという考え方は重要で、よく検討しなければならないと思います。その一方で、J.S.バッハの晩年の作品では、作品の抽象化が進んでいる(フーガの技法や音楽の捧げものなど)ことも視野にいれる必要があります。

演奏は素晴らしいもので、いろいろ勉強になるものでした。

SonyノイズキャンセリングヘッドホンWH-1000XM4のトンネルボコッ大幅改善

 SonyノイズキャンセリングヘッドホンWH-1000XM4では、新幹線でのトンネル出入りの際のボコッが、WH-1000XM3と比較して大幅に減少しているようです。 山陽新幹線・九州新幹線ではトンネルが多いため、高速でトンネルに入ったり出たりすると、車内の気圧が急激に変動するため...