DaVinci Resolveでのビデオ編集を少しずつ練習しています。単純なカット編集やS-LogにLUTをあてただけの処理で終わるのではなく、カラーコレクションやクリップごとのトーンの統一を練習しています。
そこで、問題になるのが、撮影時にどのピクチャープロファイル(PP)で撮影したら良いかという点です。
そこで、α6300を使い始めたころに、全てのPPで撮影したビデオクリップをそれぞれカラーコレクションして、補正のしやすさを検討してみました。YouTubeにその結果をアップしています。
ここでは、画面の左半分にカラコレ前の映像、右半分にコレクション後の映像を並べて表示してあります。
画面の上部にはPPの番号と、その説明を書いておきました。
ここでは、2番目の素材(森と青空)の3つのモードの画面と、その波形を紹介します。
PP off
PP4: ITU709に忠実なカラートーン
PP9: S-Log3
それぞれ、画面はコレクション前と後が半分ずつですので、波形のほうも、左半分がコレクション前、右半分がコレクション後を示しています。
それぞれ、カラーコレクションでは、明るさ、γカーブなどの調整を行い、さらに、空の部分だけ彩度を上げています。PP9については、様々な補正を行った後、Sony提供のLUTをかけています。
PP offは、スティルの設定そのままで撮影されるようで、オリジナルでも十分にめりはりのついた画面になっていますが、そこから自分の気に入ったトーンに変えていくのは、特に階調のゆるやかな方向に変えるのは少し困難なように思います。
PP9 (S-Log3)は、ただそのままに撮影してみたもので、本当は18%グレイが、指定の明るさになるように露出調整やND挿入をしなければならないのです。
それでも、一応は絵になっています。
でも、状況の異なる複数のクリップのトーンや色調を合わせるのにS-Logでは大変です。
私は、風景と花を撮影したものをカラーコレクションしたいと考えており、暗所での撮影とか特殊な状況のものを補正したいとは考えていません。せいぜい、
曇天で撮影したものをうまく調整することや、花の色(特に黄色の花)の補正を行うのが目的です。
そこで、手軽に使えるPPはないのかと思って最近よく使っているのが、
PP4〜6、特にPP4です。
PP4では、PP offと比較して、少しコントラストが低いように撮影されます。その分、暗所や明所のトーンも残っていて、手軽にカラーコレクションすることが可能です。
私のようなアマチュアでは、プロフェッショナルの撮影とは違う点もあります。
1.
スティルとビデオを1つのカメラで混在して使うので、設定を切り替えなくても、あるいは設定の切り替えを忘れても、そこそこのスティルとビデオクリップがとれることが望ましい。(S-Logは、スティル撮影にも適用されますので、とてもコントラストの低い写真になります。写真編集ソフトで補正するのは大変ですし、階調ギャップが生じる危険性があります)
2.
プロフェッショナルがシネの階調を目指すのに対し、私は別の好みの階調にしたい。
PP4であれば、間違ってスティルを撮影しても、Capture Oneなどの写真編集ソフトで補正が可能ですが、S-Logでスティルを撮影したものから階調を戻すのは大変です。
さらに、αシリーズのS-Logには、8ビットであるという制限があります。
上位のビデオ機器FS7などには、10ビットのS-logがありますので、調整を行っても、最終的に8 ビットで十分な階調のある作品に仕上げることができますが、8ビットのS-Logではバンディングが目立つことになるおそれがあります。
それに、うまく露出を合わせていないからと思うのですが、S-Logクリップをカラコレすると、画面にノイズが乗るような印象があり、YouTubeの大乗院の塀を撮影したものでは、PP8やPP9で屋根瓦やグレイのコートにマゼンタが乗っているような印象です。
DaVinci Resolveでこのようなカラコレを行い、音声についても少し工夫したものを
"水音" 奈良・柳生街道 滝坂の道 〜水シリーズ No.1〜
と
”龍の水” 奈良・興福寺・手水舎 〜水シリーズ No.2〜
にアップしてあります。
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