Sony Alpha Rumorsに、新たなEマウントシネ用レンズとされているリーク写真が掲載されています。
先に、リーク写真?から推定した特徴についてまとめました。
ここでは、最短焦点距離について考察したいと思います。
リーク写真の距離指標から、距離リングに刻印されている最短撮影距離は0.95 mであることがわかります。写真の強拡大ではっきりしないのですが、すぐとなりにオレンジ色で3.3とフィート表示が確認できますので、0.95 mで間違いないと思います。
でも焦点距離18 mmで最短撮影距離が95
cmというのは、あまり近寄れないのではないかと考えます。
このことには、一つ参考になることがあります。
前のブログでも、フルサイズPZ 28-135mm F4 G OSSと基本デザインの共通性を指摘しましたが、
PZ 28-135mmの距離リングに刻印されている最短撮影距離も0.95 mなのです。
そして、0.95 mという最短撮影距離は、MF時の最短撮影距離でして、
AF/MFモードでは最短撮影距離はワイド端では0.4 m、テレ端では0.95 mとなります。
ですから、18-110mm f/4.0 G PZ APS-Cでも、AF/MFモードでは、ワイド端の最短撮影距離が0.4 mであることがわかりました【公式ページでの確認】。
ただ、本格的なクローズアップ撮影には、0.4 mでも全然足りませんし、マニュアルフォーカスができないのは大きなハンディですので、その目的にはFE 90mm F2.8 Macro G OSSを使う必要があります。
ちなみに、Super 35 mm PLマウントレンズの本格的なシネズームレンズの新製品であるフジノンXK6×20 20-120 mm 6倍ズームレンズのスペックと比較しますと、
結像面からの最短撮影距離に相当するものが3フィート7インチ(=109.2cm)ですので、18-110mm
f/4.0 G PZ APS-Cの最短撮影距離が0.95 mというのは、シネレンズとして劣っているものではなく、むしろ優れた点であるといえるでしょう。
フジノンXK6×20 20-120 mmの16:9アスペクト比の最短撮影距離での撮影範囲は
20 mm端で1100×624 mm
120mm端では182×102mm
とのことです。
18-110mm f/4.0 G PZ APS-Cのワイド端での撮影範囲はこれより若干狭い範囲と見積もっておけば良いのではないかと思います。
フジノンXK6×20 20-120 mmは低価格とは言えスチルレンズと比較すると途方も無く高価格でレンズ本体の重量が2.9 kgの本格的な雲の上のレンズです。
シネズームレンズとスティル用のズームレンズとは、求められる特性に大きな違いがあります。ですから、類似のスティル用ズームレンズと比較して開放f値が不足しているとか、価格が高いとかいう議論をしてもあまり意味のあるものではありません。
フルサイズPZ 28-135mm F4 G OSSや18-110mm f/4.0 G PZ APS-Cは、シネズームレンズとしての基本的な特性を備えながら、本格的シネズームレンズと比較して圧倒的な低価格で提供されるものであり、それを前提にレンズの特性を検討することが、これらのレンズの適切な評価につながると私は思います。
追加情報を
E PZ 18-110mm F4 G OSS (SELP18110G)公式発表【追加情報】
に随時掲載しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿