はやぶさ2のスタートラッカーが、リュウグウを撮影することに成功しました。
2月にはONC-T(望遠の光学航法カメラ)による撮影でしたが、今回はスタートラッカーによる撮影で、1日おきに撮影された3枚の画像を重ねると、リュウグウが背景の星に対して大きく変化していることがわかります。
5月11日から14日にかけての撮影によるものとのことです。ちょうどこの期間にはやぶさ2の中利得アンテナ(MGA)の方角、特に仰角が大きく変化していました。
MGAは常に地球の方向に向いているはずですから、MGAの方位角や仰角が短期間に大きく変化するのは、衛星の姿勢がそれだけ変化したことを示していますので、この間にスタートラッカーがリュウグウの方角に向くように、衛星の姿勢を変えたのでしょう。
はやぶさ2は、5月16日現在、毎秒50m程度、つまり時速180km程度でりゅうぐうに接近しています。5月始めは、新幹線の最高時速程度でしたので、新幹線が駅の手前で徐々に速度を落とすように、距離が近づくにつれて、相対的な接近速度も下がっています。
現在、距離にしておよそ5万4千キロメートルです。もうすぐ地球と静止衛星との距離およそ3万6千キロメートルに相当する距離まで接近します。
2018年5月16日水曜日
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