秋草(左隻) 風と躍動
酒井抱一 夏秋草図屏風 左隻(秋草) |
右隻が水と静寂の世界であったのに対して、左隻の秋草は風が支配する躍動の世界です。
葛の枝が大きくたなびき、フジバカマも地面に接するほどにたわんでいます。
すすきの葉もほぼ一方向に向いています。
蔦の葉の中には、本体から離れて飛び散っているものがあります。
葛の葉の中には裏返っているものがあり、強風であることを示しており、躍動感が現れています。
そのような強い風の中でススキの茎は植物体の体勢を維持しており、右隻の夏草と比較して、丈夫な茎になっていることを示しています。
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