先日、
Imaging Resourceに掲載された
Sony Q&A:
The must-have sensor tech of the future?
マキ・キミオ(漢字表記不明)シニアジェネラルマネージャーのインタビュー記事については紹介しましたが、
同じマキさんが今度はDPReviewのインタビューに応じておられます。
Interview: Kimio Maki of Sony - 'the
customer’s voice is the most important data for me'
画素数を決めるロジックとプロセスについては、Imaging Resourceでのインタビューとほぼ同じことを発言されておられます。そこにも、少し追加のヒントになるようなことがいくつか書かれています。
ですが、このインタビューでマキさんが強調しておられるのは、2点です。
1つは、カスタマーの意見に積極的に耳を傾ける姿勢をとっていること。
そしてもう一つは、Sonyはカメラに関しては挑戦者であるという認識を持っていることです。
この2点は決して無関係なものではないとマキさんは考えておられるようです。
つまり、NikonやCannonのようなフィルム時代からの一眼レフの歴史のある企業と比較すると、Sonyにはそのような積み重ねはない。「NikonやCannonと同じことをやるだけなら、われわれは負けになるだろう」と述べておられます。
そこで、Sonyの行っていることがミラーレスで活路を見出すことなのだと思います。ここについては、CannonやNikonとほぼ同じくスタートしているのですから。
そこで、新しい方向性を探るのにカスタマーのフィードバックがとても参考になるとおっしゃるのです。
カスタマーからのインプットがΑ7RIIに反映された例として、マキさんはちょっと気になる発言をしておられます。
「レコーディング・ボタンをカスタム化できるようにしなければならない」
と
「ボディ内でPALとNTSCに切り替えできなければならない」
の2つを例示しておられます。
PALとNTSCの切り替えは別として、「レコーディング・ボタンをカスタム化」とは動画のボタンをカスタム化できるようにするという意味と推定されます。
これはΑ7RIIの改良点として列挙されているもののうち、
More assignable functionsに関連したことではないかと思います、
10ヶ所のカスタマイズ可能なボタンに66種類の機能を割り付けることができるのです。
これまでは、カスタマイズ可能なボタンに動画のStart/Stopボタンを割り付けることはできませんでしたが、ひょっとしたら、それが可能になるのではないか、マキさんはそのことをおっしゃっているのではないかと思います。
このインタビューには、他にも興味深い話題がたくさんあります。
中でも今後のレンズの展開について、より長焦点のレンズとか、F2.8通しのズームレンズ、その他のプライムレンズに関して、一歩踏み込んだ発言をされています。
また、像面位相差AFの利点として、レンズごとのフォーカス微調整が必要ないことを述べておられます。これはよく理解できることです。その話の中で興味深いことは、
CannonやNikonなどのフォーカスユニットを別に設けるDSLRでは、画素数15メガでさえ、フォーカス微調整を行わないといけないと述べられている点です。15メガくらいから、デフォーカスの影響が出てくるのなら、センサーをいくら高画素にしても、フォーカス微調整をしない限り、「正確にボケボケの」イメージを量産することになります。
また、DSLRのフォーカスユニットでは、400 AFポイント(正確には399 AFポイント)のものは実際に作れないことも指摘しておられます。
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