2015年6月12日金曜日

オオスカシバのホバリング吸蜜;副題 Sony α7RIIの進化

たまたまスズメガの一種オオスカシバがホバリングしながらダイアンサスの花の吸蜜をしていましたので何枚か撮影した中に透明の翅がうまく静止していたものがありました。


レンズはAマウントの135 mm SRF F2.8 [T4.5]レンズです。T5.6に絞っています。マニュアルフォーカスでとっさに撮影できたのは幸いでした。
オオスカシバCephonodes hylas 2015年5月17日 京都府立植物園
Sony 135mm F2.8 [T4.5] STF/α6000


透明な翅は体幹の模様から、ハチに擬態しているのでしょう。他のスズメガは夜に活動し、鱗粉などはいかにも蛾という感じすが、オオスカシバは日中に活動するので、 擬態するのが生きる知恵なのでしょう。
オオスカシバCephonodes hylas 2015年5月17日 京都府立植物園
Sony 135mm F2.8 [T4.5] STF/α6000


ところで、昨日α7RII1インチ撮像素子のRX100 IVRX 10 IIが発表になりました。

5軸補正と4 K内部記録は、α7シリーズの進化の流れとしてごく自然に予想される流れですので驚きはしませんでしたが、
42.4メガピクセルへの画素数アップとフルサイズの裏面照射型撮像素子(位相差検出画素埋め込み)を採用したというのは、なかなかクールな設計意図と感じました。
今年は50メガピクセルがハイエンド機種の一つのトレンドになると予想されており、実際に製品の発表も行われています。しかし、実際に撮影する際に、スタジオカメラや屋外でも三脚使用を前提とするようでは、実用性には乏しいという問題があります。
このような高画素数のカメラで手持ちでもそれなりにぶれていないイメージを作り出すためには、手振れ補正とシャッタースピードを高めて撮影できること(つまり高ISOで撮影可能なこと)の両方が必要です。
α7RII5軸補正と裏面照射型撮像素子の採用で、その2つの問題を解消したと言えます。

それでは、画素数を50メガピクセルにせずに42.4メガピクセルにとどめているのはなぜなのでしょうか?
私の全くの推測ですが、4Kビデオのフルフレームモードの都合なのではないかと思います。4Kの横の解像度は3840であり、それを2倍にしますと7680となり、α7RIIの横の画素数795296%に相当します。2倍の関係であれば、変換処理がとても簡単になりますので、このようなピクセル数にしたものと思われます。
その意味では、実用性に富み、様々な条件をうまく克服あるいは利点を活かせるものが、5軸補正、裏面照射型撮像素子(+位相差検出)、42.4メガピクセルの組み合わせであると思われます。(サイレントシャッターも寄与するでしょう)

その背景には、フルフレームまで裏面照射型撮像素子のサイズを引き上げることを可能にしたセンサーテクノロジーのノウハウの積み重ねがあるのでしょう。

それでは、今回のα7RIIが一つの完成型であるかというと、そうではないように思います。さらに進展するテクノロジーが見えているからです。

それは、RX100 IVRX 10 IIに採用された積層型CMOSテクノロジーです。このテクノロジーを使うと、センサーからの読み出し速度が飛躍的に増加します。それが、この2機種でのハイフレームレート撮影(最大40倍(RX100 IV)の超スローモーション)を可能にしています。このモードがあれば、さきほどのオオスカシバのホバリングをビデオで撮影することができるでしょう。

裏面照射型撮像素子と同様に、この積層テクノロジーがフルフレーム撮像素子にまで適用可能になれば、読み出し速度が大幅に向上し、4K 60 fpsさえもが可能になるでしょうし、各社で話題になっているセンサーシフト撮影による見かけの画素数増大の実用化にも大きく近づくでしょう。

3機種の新製品を見ると、ソニーは圧倒的に優位なセンサーテクノロジーを最大限に活かした製品を今後も展開してくように思われます。今後の新製品では4Kビデオ収録は当然のものとなるでしょう。積層テクノロジーがAPS-Cサイズまで及ぶかどうかで、α6000の後継機種と噂されている新製品の内容が大きく変わるでしょう。その後継機種の発表が遅れているとされていることは、ひょっとしたら、そのような新テクノロジーのインプリメンテーションに関係しているのかもしれません。

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